あやかしあやし エフェクトネタ帳 諸の拾.
目次
諸の拾.○妖夷・花変 #14-16
前置き
番組後半戦で、舞台は吉原へえーっと…うん 吉原です…
蝶々の妖夷が登場します。この妖異ご覧のとおり「3Dっぽい」です
が、じつはこの番組には3D班は居ません。
アレは、全部AEの3Dモードでカバーされています。
妖夷が最後の正体を表してからの飛行シーンは以下のポイントを考慮して合成処理とすることが制作初期のうちに決まっておりました。
- 作画で飛行シーンをすべてまかなう労力は、他のシーンに回したい(なるたけ「作画」しない)
- 作業期間が短いので動きが硬くなるのは、ソレナリに(勘弁しちゃう)
- 合成処理で行うので、作画では大変な「細かい翼の文様」と「特殊効果」をいれる。
方針が決まればそれはくつがえさないのが、アニメーション制作のコツ。
で、出来上がった画像はあんな感じでございました。
作り方
基本的な翼のモデルとアクションを作成します。
基本構造は#4で使用した「幻影蝶々」と同様のものです。
動きはスケール感を考慮してゆっくりとした羽ばたきになっています。
コンテ・レイアウトを評価して翼だけのアニメーションを配置して、ボディ部分のアタリをとってボディ部分を手作業で作画します。
完全に「ウラワザ」なのですが、この部分のレイアウトと作画は ねこまたや が担当しています。 担当原画さんと打合せとすり合わせをしている時間が省略できるので…
- 翼のセル
- 各カットをまかなえるだけのボディ部分のセル(止めと動画両方あります) この素材を使用して蝶々妖夷の素材を作成します。
この素材を「あがり素材(セル)」として「撮影班」におくり、通常の工程から上がってきたセル(動画)と合わせてフィニッシュを掛けます。
ちなみに、番組の最後の方の「崩壊」のシーンだけは、すべて作画によるカットになっています。
シナリオの構成上いつもの「イクラ玉」を使わないことになっていましたので、上で紹介した工程で組むと、崩壊効果とくみ上げが「スケジュール的に危険」と判断して 最も効果が高いと思われる「スペシャルスタッフにお願いして描いてもらう」ってことになりました。
うん、シリーズは時間との戦いだよね。
サンプルは、例によってフッテージをオリジナル素材と入れ替えてありますが、本編で使用した動画素材作成用プロジェクトです。
完全な再現には、Tinder Box (T_Starburst) が必要です。
サンプルプロジェクトをどうぞ
/cgi-bin/control.cgi?PAGE=85&ITEM=071112
ご注意:データ重たいのでご注意ください 15MBあります。すんません
ではまた来週。
2008/01/19
この連載記事で公開されたプロジェクトおよびフッテージは、ねこまたやの著作物です。
公開用に調整されている為、他所の版権の及ぶ素材が含まれないよう配慮されております。
これらの公開物に含まれるプロジェクトおよびフッテージは、著作権を維持した上で一般的な使用を許諾します。
個人的な目的および商業的な目的ともに対価を伴わず使用することが出来るものとします。
これらのプロジェクトおよびフッテージは無償で提供されています。
これらのプロジェクトおよびフッテージを著作権者に無断で直接売買することは、これを禁じさせていただきます。
これらのプロジェクトおよびフッテージを使用したことによる利益および不利益に対してねこまたやは一切の責を負わないものとします。
これらのプロジェクトおよびフッテージは、使用者の判断のもとにすべて使用者の責任においてご使用ください。
このページのビデオキャプチャ画像の無断転載はご遠慮ください