N E K O M A T A Y A |
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現在、想定している変換方式は、4つあります。
変換方式にしたがってチャートセットが変換方式と同名のディレクトリの下に配置してあります。
チャートはepsプログラムで記述してありますので、必要なサイズで適切にラスタライズしてご使用ください。
*** ラスタライズ上の注意点
ポストスクリプトレベル2のデバイスRGBカラースペースで記述してあります。
ラスタライズを行うソフトの設定に注意してデバイスRGBのままで処理を行うようにしてください。
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名称 : AppleFW-DVcodec 要件 : RGB色空間変換 なし ガンマ補正 あり(1.8 --> 2.2 ..= 1.22222..) 輝度マッピング グレイスケールレベル > IRE 0 > 0 255 > 100 確認済デバイス : QuickTime(on Mac)によるDVストリーム変換 逆変換時にも相互変換あり 何度か繰り返すと相当波形がガタガタになるはず。 AdobeAE(on Mac) によるDV圧縮QuickTime出力もこれ **フレームワークのコーデックに 依存しているようなので当然か・・ コメント : アップル純正のFW-DVコーデックにフレームワークとして実装されている様です。 そのためこのコーデックに依存するすべてのソフトはこの影響を受けるみたい。 ソフトウェア的に調整が効くかどうかは不明。 2
名称 : linear_US 要件 : RGB色空間変換 なし ガンマ補正 なし 輝度マッピング グレイスケールレベル > IRE 0 > 7.5 (7.5 setup) 255 > 100 確認済デバイス : DPS-PAR コメント : 7.5セットアップ付きの変換 純正《アメリカ版》NTSCならこのあたりが来そう。 PARは私が現在持っているハードなので確認済み このハードのセットアップは固定で変更できない模様 この機械は、すごく古いので時期的には NTSC/1953 準拠??かも?? ただし、SMPTE 170M の母体になった SR 170 は、すでに出ていたはずなので 一応 SMPTE 170M 準拠だと思う。 3
名称 : linear_JP 要件 : RGB色空間変換 なし ガンマ補正 なし 輝度マッピング グレイスケールレベル > IRE 0 > 0 255 > 100 確認済デバイス : DPS-PVR/Reality などなど コメント : 0 SETUP 調整時 に限る。 この会社の新しい(といってもここ7〜8年は全部新しいってことで)デバイスは、日本向けの 市場を意識してきちんと0セットアップの調整ができます。直輸入品などを使っている方は、 デフォルトがセットアップありだと思われますのでご注意。 Windows上でQuickTimeProバージョンを使ってDVストリームを生成したときも、 この変換を行っている様です。 (セットアップ無しの場合の)もっとも代表的な変換方法だと思われます。 4
名称 : ITU-R_601(準拠???) 要件 : RGB色空間変換 なし ガンマ補正 なし 輝度マッピング グレイスケールレベル > IRE 16 > 0 255 > 100 確認済デバイス : 未確認(でもいっぱいあるはず) コメント : 結構ありそうだが、現在実物は未確認 困ったちゃんなことは、RGB>NTSC 変換とITU-R 601 が、 「基本的には無関係」なのにこんな名前をつけてしまうことだと思うよ。 でも、EchoFierII のスイッチで見かけたな気が。 マックのビデオボードでも見たことあるような気がする。 確かに輝度レベルではデジタル 1対1の変換になるので丸め誤差を 気にしなくて良いので、DVストリームを主体で扱うデバイスは この方が良いのか・・な とまあ実デバイスは要確認。 ご存知の方情報求む。 5(蛇足)
名称 : ITU-R_601(準拠???)_setup 要件 : RGB色空間変換 なし ガンマ補正 なし 輝度マッピング グレイスケールレベル > IRE 16 > 7.5 235 > 100 確認済デバイス : 未確認(なさそう) コメント : グレイスケールのマッピングとセットアップの順列組み合わせで考えてみましたが、 こんなデバイスは・・無さそう。 ITU-R 601勧告では 0 IRE を 64/1024 // 100 IRE を 960/1024 とIRE値との 対比でマッピングが規定されているようなので(原文見たことない)わざわざずらす 意味はなさそう・・ずらしたら 601準拠って言えなくなっちゃうし・・ 今回このマッピングのチャートはありません。
*** デコード・エンコードを専用チップで行っているデバイスも沢山あるはずです。
その際、直接マトリクス変換をかけるデバイスも多いと思いますが、ここでは、画像の変換に注目して、以下のような変換が行われていると考えます。
直接マトリクス変換をかける場合も同様の考慮を行ってマトリクスの係数を決定するはずなので、各デバイスの実装はこの際無視します。
(いいよねぇ・・・ちょっと不安)
色空間の変換 | → | 輝度マッピング | → | NTSCエンコード |
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*** 今回の計算ではこの段の処理を実質上ほとんどパスしています。
これは「大概のデバイスでは、この処理を行っていない。」と考えられるためです。
計算式は作成してありますが、元々のデータを変換先と同じ色空間に置いてあるため、実質上データの変更は起きていません。
「アップルFW-DVコーデック」では、明らかにこの部分でγ補正を行っているようですので、このデバイス用のチャートにはガンマの変換のみかけてあります。
どうも、「同じRGBなんだから、色空間の変換までかけなくてもいいよね」って気持ちが働いているようです。
・・もし私が設計しても・・きっと無視するな、うん。カラーマッチングめんどくさいもんね。
単純な変換だと下手すると(しなくても)画面の印象変わっちゃうし。
上の様な変換を想定して、逆算で以下のような映像信号波形を得られる(はずの)チャートを作成してあります。
チャート番号とサンプルの波形画像を並べて表示してありますので、実際の波形と比較してみてください。
国内で出まわっている測定器のほとんどは 0% セットアップで校正済だと思われますが、輸入品や中古品などでアメリカ向けの 7.5% セットアップ付きで校正された測定器もあるかもしれません。
セットアップ付きで、調整した測定器の場合でも信号変換の確認は出来ますが、読取できる測定値は変わりますのでご注意ください。
・・・じつは、サンプル画像を採取した測定器が・・セットアップ付き!
これしか持ってないんで・・すんません。
チャート一覧
チャート番号(01)
名 前 :フルフィールド75%カラーバー ファイル名 :01_ff-ColorBar.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : フルフィールドのカラーバーです。75%で出してあります。主にベクトルスコープの原色点の 位置を確認してください。setup 0 校正済の測定器ならマーカーの位置にぴったり入っているはず です。・・・入っていない場合は・・あー・・・このサンプルは・・入ってないですね。 なさけないですね。 測定器が古くて・・買い替える金はありまっせん・・とほほ、
チャート番号(02)
名 前 :RGB原色点確認チャート ファイル名 :02_RGB.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : RGB原色点確認チャートです。 想定通りの変換が行われていると波形モニタ上で原色点の左側のグレイスケールが作る IREレベルと右側のクロマ振幅とが一致します。ベクトルスコープでカラー位相の確認も してください。 *グレイスケールで作る目盛りの都合上クロマ振幅の下限が 0 IRE になっています。 原色点のベクトルスコープ波形はマーカーまで届きません。届かなくて正常です。
チャート番号(03)
名 前 :CMY原色点確認チャート ファイル名 :03_CMY.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : CMY原色点確認チャートです。 想定通りの変換が行われていると波形モニタ上で原色点の左側のグレイスケールが作る IREレベルと右側のクロマ振幅とが一致します。ベクトルスコープでカラー位相の確認も してください。 *グレイスケールで作る目盛りの都合上クロマ振幅の下限が 0 IRE になっています。 原色点のベクトルスコープ波形はマーカーまで届きません。届かなくて正常です。
チャート番号(04)
名 前 :11段グレースケール ファイル名 :04_gray11steps.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : おなじみのグレースケール11段チャートです。 よく見かけるものと違うのは、想定通りの変換が行われた場合にスケールの各レベルが IREレベルで10、20、30・・100 とそれぞれの目盛りと一致するようにしてある点です。 変換方式によっては、0 IRE の高さが変換不能域に入るのでその場合は、一番めのステップだけを7.5 IRE (SETUP 値)にもっていってあります。
チャート番号(05)
名 前 :256段グレースケール ファイル名 :05_gray256steps.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : なめらかなグレースケールチャートです。変換のリニアリティを観測します。 変換方式によって(セットアップの都合で)0 または 7.5 IRE から 100 IRE までの間で 波形モニタの表示が直線を描くように作ってあります。このラインがカーブを描く場合は ガンマ補正が期待と違うことを表しています。なお、サンプルの波形は、輝度にふらつきが出ています。これは、波形採取に使用したアップルFWーDVコーデックの仕様のためです。(と、思うけど・・) 変換後の画像にも縞々が見えます、DVなんてそんなもん・・なのか? あまりに正直に計算しているので丸め誤差が出てるのかな? ・・後で気づきましたがラスタライズに使用したアフターエフェクトの画像伸縮時の丸め誤差の様です。 変換前のファイルにすでにノイズがある・・のを発見。DVコーデックのせいにしてしまうのは 濡れ衣と判明。さらに判明。ただのバグでした。私の設計ミスで画像の下地が薄く見えている事が原因で起きた シマシマです。現行の画像からは取り除いてあります。
以下の06番以降のチャートはすべて色空間の変換を行っているかどうかを確認するためのチャートです。 波形モニタ上の軌跡はすべて、想定の変換であった場合、 「一定の輝度を中心に上下にチョウチョの様な形を対称に示す」 ように計算してあります。 また、ベクトルスコープ上の軌跡は、想定の変換であった場合 「特定の軸にしたがって中心点を通過する対称の軌跡を描く」 ように計算してあります。
便宜上この種類チャートをここでは「バタフライチャート」と呼ぶことにします。 (一般名ではありませんのでご注意)
この波形(軌跡)がゆがんでいる場合は、想定の変換ではありません。 特に、01〜05番までが一致しているのに06番〜の波形にゆがみがある場合は、特殊な補正か、私の想定していないタイプの変換(単純なマトリクス変換ではない!)である場合が考えられます。
もしそのような例があったらデバイスの名前を教えてくれるとかなりうれしいです。 見てみたいので・・
それぞれの位置と量は以下の通り。 クロマ振幅の括弧内の値は、SMPTEオリジナルの計算式を適用した値です、 セットアップ付きで、調整した波形モニタからは、こちらの値が観測できます。
チャート番号(06)
名 前 :R-Y/バタフライ-50IRE ファイル名 :06_y50R-Y11steps.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。 輝度中心は : 50 IRE 色相軸は : R-Y クロマ振幅範囲は : 6〜94(13〜94)
チャート番号(07)
名 前 :R-Y/バタフライ-50IRE/スムース ファイル名 :07_y50R-Ys.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。 輝度中心は : 50 IRE 色相軸は : R-Y クロマ振幅範囲は : 6〜94(13〜94)
チャート番号(08)
名 前 :B-Y/バタフライ-50IRE ファイル名 :08_y50B-Y11steps.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。(ステップ波形) 輝度中心は : 50 IRE 色相軸は : B-Y クロマ振幅範囲は : 25〜75(31〜77)
チャート番号(09)
名 前 :B-Y/バタフライ-50IRE/スムース ファイル名 :09_y50B-Ys.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。(スムース波形) 輝度中心は : 50 IRE 色相軸は : B-Y クロマ振幅範囲は : 25〜75(31〜77)
チャート番号(10)
名 前 :I/バタフライ-50IRE ファイル名 :10_y50I11steps.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。(ステップ波形) 輝度中心は : 50 IRE 色相軸は : I クロマ振幅範囲は : 5〜95(12〜95)
チャート番号(11)
名 前 :I/バタフライ-50IRE/スムース ファイル名 :11_y50I45-45s.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。 輝度中心は : 50 IRE 色相軸は : I クロマ振幅範囲は : 5〜95(12〜95)
チャート番号(12)
名 前 :I/バタフライ-85IRE/スムース ファイル名 :12_y85I13-13s.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。 輝度中心は : 85 IRE 色相軸は : I クロマ振幅範囲は : 72〜98(74〜98)
チャート番号(13)
名 前 :Q/バタフライ-50IRE ファイル名 :13_y50Q11steps.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。 輝度中心は : 50 IRE 色相軸は : Q クロマ振幅範囲は : 4〜96(11〜96)
チャート番号(14)
名 前 :Q/バタフライ-50IRE/スムース ファイル名 :14_y50Q29-29s.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。 輝度中心は : 50 IRE 色相軸は : Q クロマ振幅範囲は : 4〜96(11〜96)
チャート番号(15)
名 前 :Q/バタフライ-85IRE/スムース ファイル名 :15_y85Q8.5-8.5s.eps
画像 / 期待される波形(波形モニタ) / 期待される波形(ベクトルスコープ)
説明 : バタフライチャートです。 輝度中心は : 85 IRE 色相軸は : Q クロマ振幅範囲は : 72〜98(74〜99)
てな、感じです。 波形画像を採取した測定器は、すでに10年くらいは校正していない古いAMIGAのアドオンボードなので、 一部波形にお見苦しい(あやしい)点があります。
また、この古いボードは、アメリカ向けのチューニングが施してあるらしく、クロマの振幅が低めに出ます《セットアップ付きですな》。画面が期待通りの波形になっていないばあいは、あまり画面は信用しないで表示してある数値の方を信用してください。
2002.12.26 | ビデオ変換確認用補助チャート/波形 対比一覧表 |
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